ルーファウス 『ルーファウス』

Atlas'主役の一人

作者:和中 潤
特徴:バンダナ
武器:剣
魔法:精霊魔法全般

Atlas' characters―――――――――――――――――――――――――ルーファウス

「イカが大軍で攻めて来たぞー!!」
焦る船乗りの1人をルーファウスは捕まえて、何事か尋き出した。
「ほら、昼間来た大王イカが子分ひきつれてリベンジに来たんだ!」
「兄ちゃん達昼間倒しただろ、あの大王イカ。又やっつけてくれよ。船が沈んじまう!」
3人は顔を見合わせ、そろって走り出した。
「俺とサァで行くから、リーウェルはひっこんでろ」
「ヤダ」
即答で返された。ピクっとルーファウスの眉が一瞬引きつったが、すぐいつものポーカー
フェイスに戻り、リーウェルに抗議しようと思ったらリーウェルの方が先に口を開いた。
「俺とルゥ兄ちゃんで行くから、サァ兄ちゃんは船のおもり」
何の意志があるのか、リーウェルはルーファウスの服を引っ張り、海に躍り出た。
  急に引っ張り出されたルーファウスは焦ったが、そのまま剣を抜き、切り払った。
「おい、何のつもりだ!」
離れた所にいるリーウェルに大声で尋く。リーウェルも剣でイカの足を切り刻んでいく。
「兄ちゃんの力試し!」
「はぁ!?」
いきなり何故こんなガキに力試しさせられるのか少しムカっとしたが、今はあれこれ考え
ている余裕が無い。
  2人がザコの相手をしているとついに大王イカが船に攻撃を始めた。が当たる寸前で大
王イカの動きが止まった。と思った瞬間――
「風の精霊よ、目の前の目障りな低級魔族を切り刻め−“Wing  claw”」
呪文の詠唱が聞こえ、大王イカの体がバラバラに切り刻まれ、海の藻屑と消えていった。
「ヒュ〜♪ やるな〜、さっすがサファエル」
最後の科白はもちろん、こそっとリーウェルが言った。
「こっちもとっとと終わらせるぞ」
「当り前!」
パッとリーウェルの武器が剣からブーメランに変わった。ルーファウスも既に呪文の詠唱
にはいっている。リーウェルが雑魚イカの半分を倒したところで、詠唱が完成した。
「炎の精霊よ、目の前にいる哀れな魔物を天へと誘え――“Saint  flam”」
残りの雑魚イカが一瞬で消滅した。
(この海の上でこんな高等な炎の呪文使えるなんて……ラァちゃんの言うことは正しかっ
たんだ……けど、まだサファエルには手も届いていない。気にする事も……ないか)
ルーファウスを見つめながらリーウェルは、冷静に判断した。




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